作業療法士養成課程の臨床実習において、実習先の病院へ電話連絡する際は、事前準備が重要です。 スーパーバイザーに確認すべき事項や、印象が良くなる質問を適切に行うことで、実習への意欲や姿勢が伝わります。以下に、確認すべき事項と印象が良くなる質問の例を挙げます。
電話する時間帯:特別指定がなければ業務の合間時間であると繋がりやすいです。
おすすめは昼休み時間ーーー12:30から13:00の間
夕方は会議をしていることもありますが・・・16:30から17:15の間
周囲がうるさくない環境で電話をすることをお勧めします。加えて聞き取った情報を書きとるメモも用意しましょう。話す内容を項目にしてあらかじめ用意しましょう。
1. 確認すべき基本事項
実習の準備を万全にするため、以下の項目は必ず確認しましょう。
• 集合時間・場所
• 例: 「初日の集合時間と集合場所を確認させていただきたいのですが、何時にどちらに伺えばよろしいでしょうか?」
• 持参する書類や物品
• 例: 「初日に持参すべき書類や物品がありましたら教えていただけますでしょうか?」
(特に感染対策のゴーグルやマスクについても聞きましょう)
• 服装や身だしなみの指示
• 例: 「服装や身だしなみに関する具体的な指示がありましたら教えてください。」
(例: 病院によっては白衣や名札の着用が義務付けられている場合があるので、事前に確認する)
• 昼食の取り方
• 例: 「昼食についてですが、持参した方がよろしいでしょうか? また、売店の利用や職員用の食堂があるかも確認させてください。」
• 病院へのアクセスや駐車場の利用
• 例: 「病院までの交通手段についてですが、公共交通機関を利用すれば問題ないか、駐輪場を利用できるかも確認させていただきたいです。」
(自家用車と駐車場の利用については職員の場合でも規定があるので、実習生が使用できるかは施設によって違いますから注意しましょう)
2. 印象が良くなる質問
実習に対する積極的な姿勢や興味を示すことで、好印象を与えることができます。
• 患者層やリハビリテーションの特色について質問する
• 例: 「もし、担当を予定する患者さんが決定しておられましたら疾患や年齢層について教えていただけますか? 事前学習の参考にさせていただきたいので。」
(この質問で、病院やリハビリテーションの現場に対して興味を持っていることを示せます)
• 実習で求められることについて質問する
• 例: 「実習期間が限られていますが、今回の実習で多くのことを吸収したいと考えています。こちらの病院(施設)で取り入れられている治療手技やアプローチ方法を事前に書籍や論文を調べていきたいので教えていただけると助かります。」
(積極的に学ぶ姿勢をアピールできる質問です)
• 病院のリハビリテーションのチーム体制について質問する
• 例: 「作業療法士の方々以外に、理学療法士や言語聴覚士など、他職種とのチーム医療がどのように行われているかも興味がありますので、カンファレンスや勉強会への参加を許可していただけますか?」
(多職種連携に興味を持っていることをアピールできる質問です)
• 病院のリハビリテーション環境や設備について質問する
• 例: 「もし、実習中に手術の見学や関連施設への見学の機会をいただくことは可能でしょうか? 実習中にどのような場に作業療法士が関わっておられるのか興味があります。」
3. 感謝の気持ちを伝える
最後に、電話をしていることへの感謝を伝え、礼儀正しい姿勢を見せることも大切です。
• 例: 「お忙しい中、貴重なお時間をいただきありがとうございます。実習に向けてしっかりと準備を進めたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。」
まとめ
実習先への事前の電話連絡では、基本的な情報を確認することが大事ですが、それに加えて、積極的な学びの姿勢を示す質問をすることで、スーパーバイザーに良い印象を与えることができます。質問の内容は、実習先のリハビリテーションの特徴や、自分がどのように貢献できるかを考えることを意識すると良いでしょう。